言語性LDと聴覚認知,言葉の遅れ,言語理解,聞き取り、ADHDとの関連

1ADHDとLDの関係って・・・
ADHDの特性が、その人をLD的な状況にもさせてしまうことはあると思うのですね。こういった場合、その人のADHDにあった薬を服用して、検査を受けると、LD特有の認知の偏りがなくなりますよね。こおゆう場合、その人は、LDを重複していたのではなく、その人のADHDの特性が原因で、LD的な状況になっていたということになりますよね。。。

また、ADHDがあるとなかなか学習がはかどらないことも多いので、LDにとても似たような状況にも見えますよね。

それでも、ADHDとLDを重複している人もたくさんいます。アルファはADHDと聴覚認知のLDと、発達性協調運動障害の運動のLDも少しもっています。。。


2・・・・LD全般については、解かりやすく書いてある書籍がありますので、興味がありましたら、ご一読をお薦めいたします。(図書館等でも借りれます)


「LD(学習障害)の子どもたち」 大月書店 上野一彦編

「LD児サポートプログラム」日本文化科学社 大田信子・西岡有香・田端友子著 竹田契一(監修)

「LD児の言語・コミュニケーション障害の理解と指導」日本文化科学社 竹田契一・里見恵子・西岡有香著者
「子どもはなぜ親の言う事を聞かないのか」 原書房 E・ハロウェル著

「親と子で考える学習障害」 研究社出版 メルレヴィン博士著


3聴覚認知という捉え方を、初めて知ったのは、「子どもはなぜ親の言う事を聞かないのか」(E・ハロウェル著)の書籍からでした。聴覚認知LDの状態は、ADHDと似ているところが多いと....

今まで、自分が説明されたこと、調べてきたことを、少しまとめてみました。聴覚認知は、聴カ障害ではない。聴覚認知(聞いて理解する、耳からの情報処理)に問題がある。。

聴覚認知(耳からの情報処理)とは、

・音が聞こえる

・音の違いがわかる(音の弁別とも言われます)

・多くの音から、重要な音を聞く(音の選別)

・ことばの意味が分かる(理解カ)

・話を聞きながら(聴覚で記憶しながら)、長い話の内容の要点をまとめて理解する


問題となる、聴覚認知の弱さとは、
・似た音を聞き間違える(音の違いを聞き分ける弱さ)

・音や言葉を聞くときに、みんな同じ強さに聞こえてしまう

・たくさんの人の話し声でガヤガヤした場面でも、話を聞いたり、知人の話し声を聞き分けられる力、聞こえる音の選択が弱い

・聞こえる音の選択に問題をもつ場合は?集団の中で、声や音は騒音でしかない、教室の中での教師の指示の聴き取りができない


・聴覚認知の弱い子は、短期記憶(*1)が苦手な子が多い

・初めてすること、今までと違ったことを受け入れ、それを覚えたりするのが苦手

・聞いたことなどを、自分で忘れないように、頭の中で何度も繰り返したりするなどが苦手

 *1(短期記憶)短い時間覚えていて、用が済んだら忘れていい記憶


4↓聴覚認知が弱いと、言語の意味理解や言葉の習得につながりにくい

↓聴覚言語理解に困難があると

・ことばの発達がスムーズに進まない

・話し言葉中心の一斉授業の内容が聞き取れず学習が遅れていく

・日常生活場面で、聞き間違える為、「勘違い」のような行動が見られる


(誰でも、聞き間違えはあると思うけど、それが頻繁にある、間違った呼び方・読み方で覚えてしまうなど。

<例えば・・>

1) 音の分別が弱い場合

えいご→えいぎょう、ふんいき→ふいいきなど)

「営業の仕事しているの。」 「エッ?英語の仕事しているの??」とか・・

2) 聞き取り(聴き取り)は良いのだけど、意味理解がうまくいかないのは、音の分別・聞き取り(聴き取り)が苦手という、ここで説明している聞き取り(聴き取り)の聴覚認知とは少し意味が違ってきます。

花→鼻、版画→ハンガーなどという、勘違いが多い

「(例えば庭を見渡しながら)お花はどこにあるのかな??」

「鼻はここだよ。」などの、聞き違いは音の分別の聞き違いとは違う。


5聴覚認知に困難のある子供の教室での様子は

声や音が、みな同じ強さに聞こえるので、教室の中で先生の話に集中できない。集団の中で、指示が聞き取れない(ADHDと似ている)

・似た音を聞き誤る

・意味理解が悪い

・音声言語のみの指示がわかりにくい

・集団行勤がとりにくい(周リの様子を見ながら行動し、一歩出遅れる)

・落ち着きが無いように見える

・ある行動を始めたのに、他の言葉や音につられて違う行動をしてしまう

・一生懸命聞いてるんだけど内容の理解ができない

「聞こえる」と「聞いてわかる」とは、違う...

耳から音として入ったことばが、「聞こえる」「聞いてわかる」は、認知処理にあたるそうです。言葉は耳で「音として」聞いて、耳に伝えられた「音は」脳に届いてそれから言葉の意味がわかるということです。

「ハナ」と「アナ」は文字だと、違いはすぐわかるのですが、音で聞くと「hana」「ana 」となり、「h」という聞き逃しやすい音が、脳のレベルでこの音の弁別(区別)が弱いと聞き間違うということが起こってくるそうです。

それによると、言語中枢のある左脳の一部が普通の人と異なり、「バ」「ダ」などの破裂音を処理するニューロンの数が少ないというのです。

これは、「アー」などの長母音は約0.1秒間持続するが、破裂音は、0.04秒しか続かない。(音の長さが短いと、当然聞き取り(聴き取り)にくいですよね)英語などは、この短い音を聞き取れないと、一つ一つの文字と音が結びつける言葉の辞書ができず、文章を読む上で深刻な障害になるというわけです。

破裂音が聞き取れないと言葉の意味をなさないので、例えば「book」というようにbが聞き取れないと意味がわからなくなってしまいます。

(上記の話は、LDの書籍、講演会等での話を参考にまとめました。)


6英語などはこのような音の組合せが多く、日本語より読みの障害が多いそうです。(私もそう思っていました。)

日本語では、英語のように発音の組合せが複雑ではないのですが、聴覚認知のLDの子は、やはり英語が苦手な子が多いようです。あと、日本人が英語を話すのを聞くのと、ネイティブスピーカーの英語を聞くのでは、聞き取り(聴き取り)が違いますよね。

日本人が英語を話すのを聞くほうが、聞き取り(聴き取り)やすい。私は、聴覚認知の状態はこういう状態なのかな?と理解しています。


7子供の気持ちを、理解してあげる

学校では、可能なかぎり授業中の席は、最前列の席(先生の近く)に座らせて授業をうけさせてあげる。 視覚性言語理解は良い場合が多いので、授業はプリント中心の授業の方が理解しやすい。なるべく視覚的手がかりが得られるような授業を可能ならば、学校にお願いをしておく。

学校で自分ひとりだけ意味が理解できないなど というストレスをかかえている場合もあるので、家庭では、なるべくそのようなストレスをかけないようにしてあげる。


10家の中で出来る、聴覚認知のための働きかけになる関わり、例えば・・

・子供から、話かけてきた時は、きちんと聞いてあげる。(まとまりのない話し方をするけど、しっかり聞いてあげる)(忙しい時は、必ず、あとで聞くという約束をしてあげる)普段の、話しかけは、ゆっくり、はっきり話しかけてあげる。

・買い物に行ったときなど、「○○持ってきて」、「なるべく大きい○○選んできて」など子供に買物を、指示して選んでもらう。簡単な指示ができるようになったら、少しずつ指示を増やしていく。

・簡単な、料理を一緒に作ってみる。「最初に卵割って」「牛乳を○○cc入れてなど」料理の手順を子供の聞き取れるレベルにあわせて、話ながら作ってみる。

・伝言役をしてもらう。「○○するからとパパに言ってきて」とか、電話も積極的に使い、相手の話を伝えてもらったり、こちらの用件を相手に伝えたり 、楽しく、義務ではないように伝言役をしてもらう。

・好きな、アニメ・映画などの歌を録音して、聞く。歌詞を見て歌っているうちに、少し歌詞を覚えるので、そのうち自然に、聞きながら、歌を覚えようとしたり、忘れた歌詞を歌を聴きながら、思い出しながら歌ったりするようになる。

・あまり、TVなどつけっぱなしにしない。(雑音が少ない部屋にしてあげる)

・学校の本読み、など、劇ごっこしながら、読んでみる。

・国語ドリル(例えば公文)などの、「ことばと文章」「作文」などで、話の順序使い方が勉強できたりします。「長文読解」のドリルは、読み聞かせて、問題を口答で、答えたりしてみる。

・読み聞かせた物語に出てきた登場人物の気持ちや、かんたんなあらすじを作ってみる。物語の中のでの5WHでまとめてみる。


9人間はポイント的に記憶する。

長い文章でもそれをまとめた感じで記憶するが、LDの子は話をまとめる能力に欠けるので、記憶が弱いと思われる。こういう「文章をうまくまとめる」という練習を2?3年続けると記憶能力を高められるそうです。

約束事を、「忘れたから!」と言って、反抗してやらない時、約束する時に、テープレコーダーに録音して、忘れた時、それを聞いてみる。(テープに録音すると、なぜか忘れたとあまり言わないのです。テープに録音することが、忘れない為の動機づけになるんでしょうか?) (嫌がるお子さんは、もちろんしないほうが良いと思います。。)

話を聞くのが、苦手なので、聴くということにつながる行動をアルファはあまりしようとしないのです。。。例えば、誰かの伝言役など、、、(ひとりっ子なのでよけいなのかもしれないですが・・)なるべく負担にならない程度に、聴く力を育てる関わりをしていきたいと思うのですが・・・


(追記)
仕事中での聞き取り(聴き取り)が苦手で、就労する上で困っている成人の方の話を本当によく聞きます・・。聞き取り(聴き取り)の悪さは、学童期にはあまり目立つ事として取り上げられませんが、

実際の成人のADHDや広汎性発達障害と診断された方の中には、仕事をする上でうまく聞き取り(聴き取り)が出来ないというのをよく聞きます。

なので、聞き取り(聴き取り)・聴覚認知についても、これからもずっと重要に考えていきたい特性だと思っています。